http://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/2/1/21956.html
本家ノーベル賞に先立って、「人を笑わせて、考えさせてくれる研究」に対して贈られるイグ・ノーベル賞の授賞式が開催され、「メスなのにオスそっくりの生殖器がある昆虫」を発見した北海道大学と慶應大学の研究グループが生物学賞を受賞したほか、フランスの物理学者は、体が柔らかい猫に注目し、「固体にも液体にもなれる」という流動性に関する研究で物理学賞を受賞した。
米ハーバード大学で現地時間昨夜に行われたイグ・ノーベル賞の授賞式では、本家ノーベル賞には無い解剖学賞や栄養学賞、液体力学賞などユニークな賞がラインナップ。
このうち生物学賞は、北大の吉澤和徳准教授と、慶應大の上村佳孝准教授らが、ブラジルの洞窟で発見したメスの生殖器が伸び縮みして、オスの体内に差し込まれて生殖するという、まるで雌雄が逆転したような「チャタテムシ」の仲間の研究に贈られた。
研究グループは「ただいま洞窟探検中」を理由に、ビデオメッセージで「世界中の辞書にはペニスは男性のものと書かれていますが、私たちの発見がその常識を時代遅れのものにしました」と受賞の喜びを報告。日本の研究グループがイグ・ノーベル賞を受賞するのは今回で11年連続だが、受賞にふさわしい研究内容となった。
また、世界的に猫の人気が高まるなか、愛猫家の共感を集めそうな研究も登場した。フランスの統計物理学研究所の研究者マルク=アントワーヌ・ファルダン氏は、どんな小さなスペースにでも入る猫の体の柔らかさに着目し、「猫は液体にもなれる」と、その流動性を物理学的に分析。インターネット上に拡散されている多数の猫の画像を元に、「猫が液体であることを裏付ける15の証拠」を発見したとスピーチすると会場は笑いに包まれた。
このほか、高齢の男性はなぜ耳が大きくなるのかを医学的に解明した英国のジェームズ・ヒースコート氏には解剖学賞、生きたワニと接触することでギャンブル依存症にどんな影響を与えるか実験した米国とオーストラリアの研究グループに経済学賞など、今年のイグ・ノーベル賞は例年にまして動物好きにはたまらないユニークな研究が目白押しだった。
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