小川榮太郎
1: 名無しさん@涙目です。(catv?) [ニダ] 2017/12/27(水) 22:06:21.46 ID:9n1D11SW0● BE:284093282-2BP(2000)
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精神論を振りかざし電通の過重労働を擁護、自殺した娘の母をバッシングする評論家の暴力

広告代理店・電通の社員だった高橋まつりさんが2015年に過労自殺し、
電通が労働基準法違反で書類送検された一件は、まつりさんの母親からの切なる訴えもあり、
常態化している残業を中心に労働問題の再考へと繋がっている。

そんな最中に、「『電通鬼十則』どこが悪い!」とのタイトルの寄稿を目にして思わず動転してしまう。
とはいえ、「こんな十則はあくまでも努力目標であり、掲げるくらいは問題ないのでは」程度の異議申し立てなのだろうと読み進めたら、
あろうことか、娘の死を無駄にしてはならないと訴える母親へのバッシングも含む寄稿だったのである。

小川榮太郎(『月刊HANADA』2017年3月号/飛鳥新社)

 著作に『約束の日 安倍晋三試論』『「永遠の0」と日本人』などがある
文藝評論家・社団法人日本平和学研究所理事長の小川榮太郎の寄稿は、
一人の自殺が社会問題に派生していくことに対する違和感を述べ連ねていく。
電通の石井直社長が辞任したことを受けて、「ノイローゼで社員が自殺する度に大会社の社長が引責していてどうするのか。
ノイローゼ患者も自殺者も無数にいる。社会は理不尽であり、人間は弱い。
制度の問題ではない、程度の問題なのだ。遥かに理不尽な中で非命に斃(たお)れる無数の人間が毎日いる事だろう」と書く。

 丸ごと突っ込まなければならない文章というのは、どこから突っ込んでいいか分からなくなるものだが、
過労死の事案が議論される度に、この手の「ぶっちゃけ」が必ず顔を出す。
その「ぶっちゃけ」とは、要するに「もっと大変な奴いるぜ!」である。もっと大変な奴がいるから何だと言うのか。
人は、残業時間が多い順に、プレッシャーが多い順に自死を選ぶのだろうか。
「制度の問題ではない、程度の問題なのだ」と言う。いや、程度の問題ではなく、制度の問題である。

驚くべき事にこの小川は「私はこの事件をよくは知らない。いまも、実はあまり詳しくは知らずにこれを書いている」と明かす。
会社からの抑圧に踏み潰されるように自死を選んだ事件を前にして、
「詳しくは知ら」ないにもかかわらず、冒頭から海音寺潮五郎『孫氏』の「由来自殺者の心理は異常である」なんて一節を引っこ抜く無神経。


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